昨今の電気代高騰によって、電力会社を見直したいと考えている方も多いと思います。特にオール電化住宅は、ガスと併用している家庭よりも高騰の影響を大きく受けています。
本記事では、オール電化の電気代が高くなってしまう原因から具体的な節約方法まで詳しく解説します。
オール電化向けおすすめ電力会社4選
Looopでんき

Looopでんきのおすすめポイント
・基本料金・燃料費調整額はどちらも0円!
・電気を使った分だけ支払うシンプルな仕組み
・料金単価は30分ごとに変動するので安い時間にまとめて使えばお得!
・単価の安い時間帯は専用アプリから簡単にチェックできる
料金単価は30分毎に変動します。オール電化専用のプランではありませんが、昼間は比較的料金単価が安くなりやすいため、電気代のかかる洗濯や掃除を日中にまとめて行うことで、電気代の削減も期待できるでしょう。
料金の変動や月々の電気代は、専用のアプリからいつでもチェック可能です。アプリでは当月の電気料金予測も表示されるので、使いすぎ防止にも役立ちます。
Looopでんきの基本情報
オール電化対応プラン | スマートタイムONE(電灯) ※オール電化専用のプランではありません |
月額基本料金 | ずっと0円 |
電力量料金 | 30分毎に変動 |
公式サイトでのシミュレーション | ◎ |
CDエナジーダイレクト

CDエナジーダイレクトのおすすめポイント
・関東エリアで契約実績55万件突破※
・プランが豊富!それぞれに最適なメニューを提供
・立ち会い工事や解約に伴う手続き不要
・ポイント付与制度が充実
・契約者向けのトラブルサポートを無料で付帯
立ち合い工事や解約に伴う手続きは基本的に不要なので、比較的気軽に乗り換えできる点が魅力です。
それぞれに適した豊富なプランを提供しています。ファミリー世帯におすすめのプランや、単身世帯におすすめのプランがあるのはもちろん、各種ポイントユーザーに嬉しい画期的なプランまであります。
電気+ガスの契約で料金がお得になるセット割や、最大3,000円分のポイント付与の祝割まであるのは、利用者にとって大きなメリットになるでしょう。
電気料金の支払いに応じて毎月自動でポイントが貯まったり、貯めたポイントを電気代の支払いに利用できたりするのも、CDエナジーダイレクトの魅力です。
契約者全員に付帯されるトラベルサポートがあるのも多くの人から選ばれている理由の1つかもしれません。ガス機器や水回りのトラブルなど、無料で対応してもらえます。
CDエナジーダイレクトの基本情報
オール電化対応プラン | スマートでんきB(契約電流10~60Aの方向け) スマートでんきC(契約容量6kVA以上の方向け) |
月額基本料金 | スマートでんきB 295.24円(10A毎)スマートでんきC 295.24円(1kVA毎) |
電力量料金 | 午前6時~翌日午前1時 35.96円午前1時~午前6時 28.06円 |
公式サイトでのシミュレーション | ◎ |
HTBエナジー

HTBエナジーのおすすめポイント
・電気の新規契約で基本料金が3ヶ月無料
・緊急対応サービスを契約者に無料付帯
・解約手続き不要で切り替え料金も0円
・スマホ保険が無料で使える
緊急対応サービスを契約者全員に無料付帯する手厚い点や、新規契約で電気基本料金が3ヶ月無料になるお得なところが特徴です。
4ヶ月目からは基本料金が発生しますが、アンペア数に限らず一律550円になっています。
仮に60Aで契約していた場合は、東京エナジーパートナーだと基本料金は1,716円。毎月1,000円以上お得になる計算です。
なお、HTBエナジーは切り替えに伴う解約手続きがなく手数料も無料。誰でも気軽に電力会社の乗り換えが完了します。
電気を契約するとスマホ保険が無料で付帯され、修理が必要になった際は最大30,000円の保険金が受け取れるのは嬉しいですね。
HTBエナジーの緊急対応サービスは、60種類以上のトラブルに無料で対応しています。サポート体制が充実している安心感の大きい電力会社です。
HTBエナジーの基本情報
オール電化対応プラン | ぜんぶでんき |
月額基本料金 | オール電化プラン 東京の場合 286.00円/kVA,10A 458.33円/kW(実量制) |
電力量料金 | 午前6時~翌日午前1時 25.28円午前1時~午前6時 17.78円 |
公式サイトでのシミュレーション | ◎ |
東急でんき

東急でんきのおすすめポイント
・基本料金と電気量料金が東京電力よりも割安
・でんき・ガスのお申込みは合計約41.3万件※
・東急線定期券の利用者は毎月110円割引
・電気料金の1%分を東急ポイントで還元
・東急ストアの買い物でお得にポイントが貯まる
注目したいのは、オール電化世帯に対応したスマートナイトプランを提供しているところ。東京電力からの乗り換えによって、毎月300円程度の電気料金節約が実現します。年間で考えると、およそ3,600円お得になるのは魅力的です。
さらに東急線定期券の利用者は毎月110円の割引が適用されたり、電気料金の1%分を東急ポイントで還元したりする嬉しい特典があります。東急ストアで買い物する機会が多い人なら、お得にポイントが貯まるメリットも得られるでしょう。
東急でんきは電気料金の節約とポイント還元によるメリットの両方を期待する方に、最適な電力会社と言っても過言ではありません。
東京電力エリアで電気料金を節約したい人におすすめの新電力会社です。東急線を利用する頻度が多い人はメリットが多いのも特徴的です。
東急でんきの基本情報
オール電化対応プラン | スマートナイトプラン |
月額基本料金 | 40A:1,144.00円 50A:1,430.00円 60A:17,16.00円 1kVAあたり:286.00円 |
電力量料金 | 午前6時~翌日午前1時 32.88円午前1時~午前6時 24.86円 |
公式サイトでのシミュレーション | ◎ |
オール電化の基本情報
まずは「 オール電化とは何か」について説明します。オール電化とは、「オール電化住宅」のことで、生活のすべてを電力でまかなう住宅のことです。空調、照明、調理、給湯などの生活のすべてが電力でまかなわれるため、ガスや灯油などの光熱費が発生しません。
オール電化で使われる設備としては、IHクッキングヒーター、電気温水器などの給湯システム、床暖房や蓄熱ヒーターなどが代表的です。
オール電化住宅に住んでいる人は、各電力会社で用意されているオール電化向け電気料金プランを利用できます。
例外もありますが、オール電化住宅に住むことで各電力会社のオール電化向け料金プランを利用できます。
「オール電化向け料金プラン」と「旧電気料金プラン」の違い
オール電化向けの電気料金プランは、一般的な電気料金プランとどのような違いがあるのでしょうか。例として、東京電力のオール電化向け料金プランである「スマートライフS」と一般的な料金プランである「従量電灯B」の電気料金を比較してみましょう。
スマートライフSの基本料金と電力量料金

1ヶ月の基本料金(10Aにつき) | 電力量料金(1kWh) | |
---|---|---|
税込286.00円 (15Aの場合=税込429.00円) ※最低月額料金(1契約)税込235.84円 |
午前6時~翌午前1時 | 午前1時~午前6時 |
税込25.80円 | 税込17.78円 |
東京電力従量電灯Bの基本料金

東京電力従量電灯B | 単位 | 料金(税込) | |
---|---|---|---|
基本料金 | 10A | 1契約 | 295.24円 |
15A | 1契約 | 442.86円 | |
20A | 1契約 | 590.48円 | |
30A | 1契約 | 885.72円 | |
40A | 1契約 | 1,180.96円 | |
50A | 1契約 | 1,476.20円 | |
60A | 1契約 | 1,771.44円 | |
最低月額料金 | 1契約 | 321.42円 |
東京電力従量電灯Bの電力量料金
東京電力従量電灯B | 単位 | 料金(税込) | |
---|---|---|---|
電力量料金 | 第1段階:最初の120kWhまで | 1kWh | 30.00円 |
第2段階:120kWhをこえ300kWhまで | 1kWh | 36.60円 | |
第3段階:上記超過 | 1kWh | 40.69円 |
東京電力では、オール電化向け料金プランと一般的な料金プランの基本料金は同等。大きく異なるのは電力量料金のシステムです。
一般的な電気料金プランは、電力量料金単価が3段階に設定されており、使用した電力量に応じて電気料金が決まります。
一方でオール電化向け料金プランの電力量料金単価は、使った電力量ではなく使う時間帯によって変わるのが特徴です。
「午前6時~翌午前1時」と「午前1時~午前6時」の2つの時間区分があり、日中の単価(税込25.80円)よりも夜間の単価(税込17.78円)のほうがずっと安くなります。スマートライフSの夜間の単価は、従量電灯Bの最安単価税込19.88円と比較しても2.1円安い単価です。
料金プランの比較だけでは、オール電化向けプランと一般的な料金プランのどちらがおトクと一概にはいえません。しかし電気の使い方によって、オール電化プランは電気代をおさえられる可能性を秘めているといえるでしょう。
全国的にみても、夜間の電力量料金単価が安いのがオール電化向け料金プランの大きな特徴です。
「オール電化」と「電気+ガス併用」|光熱費比較
オール電化住宅で1ヵ月にかかる光熱費と、電気・ガス+αを利用している住宅で1ヵ月にかかる光熱費を比較します。まずは、オール電化住宅の1ヵ月の光熱費(電気代)からみていきましょう。オール電化の1ヵ月あたりの電気代の目安として、関西電力の公式サイトで紹介されているオール電化住宅の世帯別・住居形態別光熱費(電気代)を引用します。
オール電化住宅の光熱費(1ヶ月あたり)

世帯 | 1人暮らし | 10,777円 |
---|---|---|
2人家族 | 13,406円 | |
3人家族 | 14,835円 | |
4人家族以上 | 16,533円 | |
住居形態 | 一戸建て | 15,311円 |
集合住宅 | 12,123円 |
オール電化住宅では、世帯人数が多いほど電気代は高くなり、集合住宅よりも一戸建てのほうが電気代が高いことがわかります。
電気とガスを併用している住宅の光熱費(1ヶ月あたり)

光熱費の目安として、総務省が公表している「家計調査家計収支編第4表世帯人員・世帯主の年齢階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出」を引用します。
電気代 | ガス代 | 他の光熱 | |
---|---|---|---|
平均 | 8,974円 | 4,136円 | 1,015円 |
世帯人員1人 | 5,791円 | 3,021円 | 702円 |
世帯人員2人 | 9,515円 | 4,354円 | 1,334円 |
世帯人員3人 | 10,932円 | 4,960円 | 1,195円 |
世帯人員4人 | 11,788円 | 5,202円 | 833円 |
世帯人員5人 | 12,471円 | 4,836円 | 1,089円 |
世帯人員6人以上 | 16,003円 | 5,073円 | 1,383円 |
光熱費比較まとめ
1人暮らし世帯の場合、オール電化住宅の光熱費は11,222円、電気+ガス+αの光熱費は9,514円であり、オール電化住宅ではないほうが1,708円光熱費が安い計算になります。しかし、世帯人数が2人以上4人までの世帯になるとオール電化住宅の光熱費のほうが安い計算です。
明確にはいえませんが、世帯人数が2人以上の場合には、オール電化住宅のほうがトータルの光熱費が安くなる傾向があると考えられます。
オール電化にすると「電気代が安くなる」というよりは、電気+ガス+αのトータルの光熱費が安くなる可能性があるといえるでしょう。
電気の使い方など、ライフスタイルによって光熱費は大きく異なるため、上記比較は参考程度にとどめておいてください。
オール電化住宅で電気代を節約する方法
オール電化住宅はちょっとした工夫で電気代を節約できます。オール電化住宅の電気代節約には次のような方法があります。電気代が安い時間に電気を使う

オール電化向け電気料金プランは、日中よりも夜間の電力量料金単価が安いため、夜間に電気を使うようにすれば電気代をおさえられるでしょう。
食器洗い洗浄機や洗濯機などタイマー機能付きの家電は、電気代が安くなる時間帯に稼働させるなどの工夫ができます。生活リズムを乱す必要はありませんが、夜間電力を利用する意識をもつだけで電気代は安くなるかもしれません。
省エネ性能に優れた家電を選ぶ

省エネモードがある家電は、設定を変更するだけで簡単に電気代を節約できるので便利です。新しく家電を買いかえるときは、省エネ性能に注目してみてることをおすすめします。
すでに自宅にある家電も、省エネモード設定がないか確認してみましょう。
契約アンペアを下げる

実際に使っている電力よりも、大きなアンペアを契約していることは少なくありません。自分の電気の使い方にあわせて契約アンペアを選びなおすことで電気の基本料金節約につながるでしょう。
契約アンペアというのは一度に使える電気の量のこと。契約アンペアを下げるとブレーカーが落ちやすくなるので下げすぎには注意が必要です。
オール電化プランがある新電力に切り替える

新電力に切り替えることで必ず安くなるわけではありませんが、節約方法の一つとして新電力会社のシミュレーションを活用することをおすすめします。
まとめ
オール電化は、電気の使い方によって大きく電気代を節約できる反面、ライフスタイルによっては電気代が高くなるリスクもはらんでいます。オール電化を導入するときや、新電力のオール電化プランを選択するときは、自分のライフスタイルや電気の使い方に最適かどうかシミュレーションすることが大切です。
すでにオール電化を導入している人はオール電化の恩恵を存分に受けられるよう、電力会社や電気料金プランを見直したり、電気の使い方を工夫してみましょう。